本格的な冬の到来。 ランニング中に吐く息が、白く形を作る季節になりました。
「うわ、寒いなぁ…」 そう思って身を縮こまらせているあなた。ちょっと待ってください。
こんにちは。Tomoyaです。
実は、この厄介者扱いされがちな「白い息」。
ランナーにとっては、自分の呼吸レベルを確認できる、
非常に優秀な「参考書」であることをご存知でしょうか?
今日は、冬にしか現れないこの現象を使って、ランニングの質を高める発想の転換利用法についてお話しします。
1. 「吐く」ことの重要性と、見えない空気
私は以前から、ランニングにおいては「吸うことよりも、吐くことが大事」だと提唱してきました。

しかし、呼吸というのは目に見えません。
「しっかり吐けているつもり」でも、実際は浅い呼吸になっていることがよくあります。
そこで役立つのが、冬の「白い息」です。
これは、体内の暖かく湿った空気が、外気で急激に冷やされて水滴になる現象。
つまり、「肺の奥底から、しっかり温かい空気を吐き出せているか」を、
視覚的に教えてくれるモニターなのです。
2. 子供の頃のように遊んでみよう(実験)
論より証拠。一度、童心に帰って実験してみましょう。
子供の頃、怪獣ごっこのように「ハァーーーッ」と白い息を長く出そうとした経験はありませんか?
あれを今、本気でやってみてください。
「白い息」限界チャレンジ
- 口を大きく開け、白い息の塊を作るイメージを持つ。
- 「ハァーーーー…」と、白い煙が途切れないように、肺の中身を全て絞り出すように吐き続ける。
- もう出ない、というところまで吐き切る。
どうなりましたか?
最後の方、お腹(横隔膜)がギュッと縮まり、吐ききった瞬間に「ガバッ」と自然に空気を吸い込んだはずです。
これこそが、「深い呼吸(腹式呼吸)」の正体です。
口先だけの浅い呼吸では、濃厚で長い白い息は出ません。
「白い息を濃く、長く出そうとする行為」は、強制的に私たちを「深いリラックス呼吸」へと導いてくれるのです。
3. ランニング中の「リセットボタン」として使う
もちろん、ランニング中にずっと怪獣のように吐き続けていたら酸欠になります(笑)。
私がおすすめするのは、「疲れを感じた時のリセットボタン」として使う方法です。
走っていて「苦しいな」「肩に力が入ってきたな」と感じた時。
一度だけ、意図的に大きく「白い息」を作り出してみてください。
- タイミング:
苦しさを感じた時、信号待ち、または1kmごとの区切り。
- アクション:
視界いっぱいに広がるように、肺の奥から「ハァーッ」と白く長く吐き出す。
- 効果:
白い息を見ることで「吐けている」と視覚的に安心でき、強制的に脱力(リラックス)できる。
私の経験上、肺からしっかり熱を逃すように吐くと、見事な白い息が発生します。
それを見ると「よし、体の中の悪いもの(二酸化炭素と緊張)が出たぞ」と脳が認識し、
不思議と苦しさがリセットされるのです。
やってると意外と楽しいんです!
4. 子供たちは「呼吸の天才」だった
そう考えると、冬の朝に白い息を吐いて遊んでいる子供たちは、理にかなっています。
彼らは遊びながら、無意識に肺活量を使い、深い呼吸を行い、リラックスしているのかもしれません。
私たち大人も、冬のランニングを「寒くて辛い修行」にする必要はありません。
「今日はどれくらい立派な白い息が出るかな?」 そんな遊び心を持って走るくらいが、
肩の力が抜けて、結果的に良いパフォーマンスに繋がります。
まとめ:冬のランニングを楽しもう
- 白い息は、呼吸の深さを測る「天然のバロメーター」。
- 苦しい時こそ、白い息を視覚化してリラックスする。
- 子供のような遊び心が、ランニングの質を高める。
「寒い!」と体を固くして走るより、 「見てくれ、俺の肺活量を!」と白い蒸気機関車のように走る方が、体も温まるし、何より楽しいですよね。
怪我や風邪には十分気をつけて。
この冬だけの「天然の可視化ツール」を使って、
あなたのランニングを、そして冬の生活そのものを楽しんでいきましょう!








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