継続中:569日.2025.12.19

【実走レビュー】厚底全盛の今こそ履くべき『ライトレーサー6』。前作からの「劇的変化」が教える、ランナーの原点

アシックスライトレーサー6と前作ライトレーサー5のビジュアル比較を可視化した写真。手前にライトレーサー6、奥にライトレーサー5の写真。

「最近のシューズは、厚底すぎて自分の足で走っている感覚が薄い…」

「毎日のトレーニングでガシガシ使える、タフで地面を掴める相棒が欲しい」

そんな悩みを抱えるランナーに、自信を持っておすすめしたいシューズがあります。

アシックスのロングセラーモデル、『LYTERACER 6(ライトレーサー6)』です。

Tomoya

こんにちは。Tomoyaです。
私は普段、自身のトレーニングとして毎日9kmのマストランを行っていますが、シューズ選びにはこだわりがあります。
それは「薄底で、地面を掴む感覚があること」

大会用にはカーボン入りの厚底が主流ですが、

日々の身体作りには、自分の足の力をダイレクトに路面に伝えるシューズこそが最適だと考えています。

今回は、前作『ライトレーサー5』を履き倒した私が、最新作『6』を購入し、

その決定的な進化(違い)について徹底比較レビューします。

単なるモデルチェンジではありません。これは、あなたの走りを見直すための「分析機器」のようなシューズです。


目次

1. そもそも『LYTERACER』とはどんなシューズか?

レビューに入る前に、このシューズの立ち位置を整理しておきましょう。

一言で言えば、「耐久性と軽量性を兼ね備えた、最高のトレーニングパートナー」です。

ライトレーサーの特徴
  • コスパ最強: 高性能なのに、財布に優しい価格設定。
  • 薄底・軽量: 自分の筋力を使って走る感覚(自走感)が養える
  • デザイン: アシックスのストライプが際立つ、シンプルで硬派なデザイン

私もこのデザインには惚れ込んでいます。

足を通すだけで「さあ、練習だ」とスイッチが入る、そんな魅力があります。

ライトレーサー6の全体側面写真。
ライトレーサー6の全体側面写真。

2. 【比較】前作「5」vs 最新作「6」。見た目でわかる「2つの劇的変化」

それでは、本題のレビューに入ります。

箱を開けて『6』を手にした瞬間、「おっ、変わったな」と感じたポイント2つありました。

① かかと形状の変更:「谷型」から「山型」へ

最も大きな変更点は、ヒール(かかと)のデザインです。

  • 前作(LYTERACER 5): かかと部分にV字の切れ込みがある「谷型」
  • 今作(LYTERACER 6): かかとが丸みを帯びてせり出した「山型(ラウンド形状)」
Tomoya

前作の『谷型』は、長く使っていると接地箇所が集中するのか、
生地が破れて中のクッション材が見えてしまうことがありました。
今作の『山型』への変更は、耐久性と衝撃分散を狙った進化だと感じます。

▼ 形状によるメリットの違い(筆者分析)

  • 谷型(前作): 地面への接地感や安定感は強いが、衝撃吸収性はやや劣る場合がある。
  • 山型(今作): かかと着地時の衝撃を分散しやすい。スムーズな重心移動を助ける(ロッカー構造に近い恩恵)。

今作の「山型」は、より長距離のトレーニングや、かかとの消耗が激しいランナーにとって、
嬉しいアップデートと言えるでしょう。

かかと部分の比較写真。ライトレーサー6(左)ライトレーサー5(右)。前作との比較を可視化。
かかと部分の比較写真。ライトレーサー6(左)ライトレーサー5(右)。前作との比較を可視化。

② アウトソールの進化:全面「吸盤(ボッチ)」状へ

もう一つの大きな変化は、靴の裏側(アウトソール)です。

  • 前作: 場所によってグリップパターンが異なる(外側は網目など)。
  • 今作: 前足部(フォアフット)のグリップが、全て均一な「突起(ボッチ)状」になっている。

見た目の印象として、今作は「どこで着地しても同じようにグリップする」という意思を感じます。

グリップ部分の比較写真。ライトレーサー6(上)ライトレーサー5(下)。前作との比較を可視化。
グリップ部分の比較写真。ライトレーサー6(上)ライトレーサー5(下)。前作との比較を可視化。

3. 【走行感】走ってわかった「吸盤」のようなグリップ力

実際に足を通し、いつもの9kmコースを走ってみました。 そこで感じたリアルな感覚をお伝えします。

GOODポイント

吸い付くようなグリップ:

全面に配置されたボッチ状のグリップが、まるで「吸盤」のように路面を捉えます。

どこを踏んでも踏ん張りが効くため、カーブや蹴り出しの力が逃げません。

馴染ませる楽しみ:

最初はグリップが強すぎて、人によっては「引っかかる」ような違和感があるかもしれません。

しかし、これは「シューズがまだ新品だから」です。

走るほどに自分の癖に合わせて削れ、最高のフィット感へと育っていく予感があります。

開けた後の大きな変化を実感した写真。グリップ部分に大きな変化があった様子に気づく。
開けた後の大きな変化を実感した写真。グリップ部分に大きな変化があった様子に気づく。

気になった点:重さの感覚

正直に言うと、走り出しは「あれ?前作より少し重い?」と感じました。

足首に少し力みが入る感覚がありました。

しかし、帰宅後にスペックを調べると、重量は約250g(27.0cm目安)と、前作とほぼ同等。

これはおそらく、「シューズの剛性(しっかり感)」が増したことによる感覚的な違いでしょう。

新品特有の硬さがあるため、これから履き込んで馴染ませていく過程で、この重さの感覚は消えていくはずです。


4. 結論:ライトレーサー6は「自分を知る」ためのシューズだ

今回のレビューを通じて、私はこのシューズの本当の価値に気づきました。

それは、「自分の走りの癖を教えてくれる分析ツール」だということです。

こんな人におすすめ
自分の走りを知りたい人:

全面均一なグリップ(ボッチ)は、削れ方が非常にわかりやすいと思います。

定期的にソールを見ることで、「自分はどこで着地し、どう蹴り出しているか」が一目瞭然になります。

自力をつけたい人:

カーボンプレートの反発に頼らず、自分の足で地面を掴み推進力を生むトレーニングに最適です。

部活生〜サブ4ランナー:

毎日の激しい練習に耐えうる耐久性と、足を守るクッション性バランスが絶妙です。

ライトレーサー6の全体正面写真。
ライトレーサー6の全体正面写真。

まとめ:ただの靴ではない。今後の自分のために

『ライトレーサー6』は、履いた瞬間にタイムが縮まる「魔法の靴」ではありません。

しかし、履き込むほどに自分の足に馴染み、

ソールの削れ方を通じて「お前の走りはここが課題だぞ」と教えてくれる「教師のような靴」です。

これから何回も走り、このボッチ状のグリップがどう削れていくのか。

Tomoya

それを確認するのが、今の私の新しい楽しみになっています!

もしあなたが、自分の走りと向き合い、基礎から強くなりたいと願うなら。

この『ライトレーサー6』は、間違いなく最良のパートナーになるはずです。

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アシックスライトレーサー6と前作ライトレーサー5のビジュアル比較を可視化した写真。手前にライトレーサー6、奥にライトレーサー5の写真。

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