コンピュータが「特別」から「日常」になった瞬間
最近、1970〜1980年代のPC黎明期について書かれた本を読み終えました。
正直、読む前は「昔のコンピュータの話でしょ?」くらいに思っていたんですが、読み進めるうちに「え、今使ってるものって全部ここから始まってるの!?」という驚きの連続でした。
博士の道具から、みんなの道具へ
特に印象的だったのは、この時代が「転換点」だったということ。
それまでのコンピュータって、博士や専門家だけが使う特別な道具だったんですよね。理論や基礎技術は、もっと前の時代の天才たちが作り上げていたけれど、それを「普通の人でも使えるもの」に変えたのがまさにこの1970〜80年代だったんです。
Apple IIやPC-8001なんかが登場して、「個人がコンピュータを所有する」という、今では当たり前のことが革命的だった時代。
今のAIブームの基礎も、実はこの時代に
本を読んでいて気づいたのは、今話題のAIの前身となる機械学習の概念も、実はこの時期に形になり始めていたということ。
当時のスペックを見ると:
- CPU:数MHz(今のスマホの1000分の1以下)
- メモリ:数KB〜数百KB(写真1枚も保存できない)
- ネット回線:音響カプラーで300bps(今のWi-Fiの100万分の1)
今と比べたら玩具みたいなスペックですが、これがなければ今のテクノロジーは存在しなかったと思うと、感慨深いものがあります。
インターネットという「魔法」の始まり
恥ずかしながら、これまでインターネットについて深く考えたことがありませんでした。「あって当たり前」のものとして使っていただけで。
でも、ARPANETから始まって、TCP/IPが生まれ、それが世界中を繋ぐネットワークになっていく過程を知ると、これってとんでもない発明だったんだなと。
50年前の人たちが今のSNSやYouTubeを見たら、きっと魔法だと思うでしょうね。
AIの次のステージは「家電化」?
今、ChatGPTをはじめとするAIが話題になっていますが、個人的にはまだ「すごいけど、使いこなすのが難しい」段階だと感じています。
これって、1970年代のコンピュータと似ているかもしれません。
日本の高度経済成長期に「三種の神器」と呼ばれたテレビ・冷蔵庫・洗濯機のように、AIも「技術」から「生活必需品」へと変わっていく過程にあるのかも。
AI × 機械(ロボティクス) の組み合わせで、もっと身近で実用的な存在になっていく予感がします。掃除ロボットのルンバがさらに進化したような、「AIが当たり前に生活に溶け込んだ世界」が、案外すぐそこまで来ているのかもしれません。
まとめ:歴史を知ることで見える「未来」
今回、PC黎明期の歴史を学んで気づいたのは、「今当たり前のものにも始まりがあった」ということ。
そして、その始まりを知ることで、これから何が起きるかを想像する楽しさも知りました。
50年後の人たちは、2020年代を振り返って「あの時代が転換点だったんだな」と言うのでしょうか。そう考えると、今この瞬間も歴史の一部なんだと実感します。
皆さんは、今のテクノロジーの「次」に何が来ると思いますか?
今度は量子コンピュータの本でも読んでみようかな。また新しい発見がありそうで楽しみです。
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