前回、ランニングがもたらす具体的な「メリット」についてお話ししました。

体力向上、ストレス解消、見た目の変化…。それらは全て、紛れもない事実です。
しかし、3年間、400日以上走り続けてみて、僕は気づいたのです。
ランニングの本当の価値は、そんな言葉だけでは語り尽くせない、もっと深く、静かで、そして人生を根底から変えてしまうような場所にある、と。
「なぜ、僕たちは走るのか?」
この記事では、その問いに対する答えを、本や研究データからではなく、僕がアスファルトの上で見つけ出した「4つの真実」として、あなたに共有したいと思います。
真実①:道は、自分を映し出す「鏡」である
「今日のランニングは、自分の生活からの通知表だ」
これが、僕が走りながら気づいた一つ目の真実です。
毎日同じコースを走っていても、不思議なことに、その日の感覚は全く違います。
体が羽のように軽い日もあれば、足に鉛が詰まっているかのように重い日もある。
頭が冴え渡り、どこまでも走れそうな日もあれば、ネガティブな思考が頭を支配し、3kmで帰りたくなる日もある。
なぜか?
それは、ランニングが、あなたの心と体の状態を正直に映し出す「鏡」だからです。
直接的に関係のある走る量やスピード、場所、時間帯でも変わりますが、ボクが伝えたいのは何よりも、
毎日の生活での睡眠の質、食べたもの、仕事のストレス、人間関係の悩み…。
あなたが過ごした毎日の時間の全てが相互的にリンクする事で、今日の走りとなって現れます。
- 気持ちよく走れた日:「昨日のあの食事が良かったのか?」「早く寝たからか?」と、成功の要因を分析し、明日への自信に変える。
- ダメだった日:「何が悪かったんだろう?」と自問自答し、改善策を考える。
ランニングをすることで感じた事に対して良い日も悪い日も、理由をあなたなりに考え改善・調整する事が将来の自分のために良い影響を与えてくれます。
自分自身への「フィードバック」と「改善」を、毎日繰り返すことができる、最高の自己分析ツールなのです。
真実②:走ることは、最高の「思考整理術」である
あなたは、悩み事や複雑な問題に直面した時、どうしていますか?
机の前でうんうん唸っていても、良いアイデアはなかなか浮かばないものです。
僕にとって、その答えはいつも「道の上」にありました。
走り始めてしばらくすると、身体の動きが自動化され、思考に「余白」が生まれる瞬間が訪れます。
それは、まるで散らかった部屋を一つずつ片付けていくような、不思議な感覚です。
運動によって脳の血流が良くなった頭は、驚くほど冷静で、感情的なノイズが消えています。
今日起きたことへの振り返り、仕事のアイデア、人間関係の悩み…。それらの問題が、パズルのピースがはまるように、スッと整理されていく。
このブログの記事の構成も、そのほとんどがランニング中や終わった後に生まれました。
最高のアイデアは、机の上ではなく、アスファルトの上にある。 これが二つ目の真実です。
筆者の体験談
長距離を走っていると集中力も増し身体的になれてくると暇になってきます。暇とは?イメージできないかもしれないですが体が自動化されることで思考に余白が生まれる状態です。そうなる事で自分との内省や今日起きたことへの振り返りもできてしまうのが面白い所です。
初心者の時は、身体的な向上に目を向けられがちですが続けていることで相対的に脳も活性化していきます。脳への影響の気づきは、身体的な余裕が現れた時に訪れます。
真実③:生活のすべてが「ランニング」に最適化されていく
「楽に、気持ちよく走りたい」
これに向き合うことで3つのテーマが僕の中で気づきを与えてくれました。
それは食事・睡眠・身体がランニングに大きな影響を与えるテーマだと感じました。
このシンプルな目的が、いつの間にか僕の生活全体を、ポジティブな方向へと導いていました。
- もっと楽に走るために、何を食べるべきかを考えるようになった。
- 明日の走りのために、質の良い睡眠を求めるようになった。
- 怪我をしないために、自分の身体のケアを怠らなくなった。
- 最高のパフォーマンスのために、最高の道具を求めるようになった。
気づけば、食事・睡眠・身体のケアという、人生の土台そのものが最適化されていたのです。
ランニングという一つの「軸」を持つことで、生活全体に向き合い無駄が削ぎ落とされ、自分の中の良い方向に向かうことで、新しい事を始めたりする力も湧き、メンタルの改善でポジティブになりと他にも良いサイクルを作っていけます。
すぐに…とはいきませんが継続していれば必ずこういった効果を実感すると思います。これが三つ目の真実です。
筆者体験談
僕は、”ランニングを継続する”と決めたことでランニングを楽に走りたいと目的が設定されました。ランニングをしながら考えたり、日々の通知表(真実①参照)によって改善点を探したことで本質的な問題が導き出されました。それは、私たちの食事・睡眠・身体がランニングに大きな影響を与えるテーマだと感じました。
そして睡眠や食事は人間の欲求に深くそして密に繋がっているので、そこを改善していく事でランニングを楽に継続していけるのではないかと思い取り組むことで効果を実感しました。



真実④:走ることは、最強の「メンタルリフレッシュ術」である
仕事、人間関係、将来への不安…。
部屋やオフィスに閉じこもっていると息が詰まり、思考が「頭の靄(もや)」に覆われるような感覚に陥ることがあります。
僕にとって、ランニングは、その閉塞感を吹き飛ばす、最強の「リセットボタン」です。
外に出て、大きく息を吸い込み、汗と共に心の中の澱(おり)を洗い流す。
走り終わった後には、身体は疲れているのに、頭は驚くほどクリアになり、不思議と「まあ、なんとかなるか」という活力が湧いてきます。
悩みを解決するためではなく、一旦「考える」ことを放棄するために走る。
そうすることで、脳は休息し、本当に大切なことだけが見えてくる。
これが、僕が掴んだ四つ目の真実です。

息詰まりや頭の靄は、頑張るあなたに訪れる、よくある感覚ではないでしょうか?
この状態ではスッキリ寝ることができなかったり目を閉じていても考え事をしていたり…そして結局朝になっていた。そんな日を体験したことある人に良い情報になると思っています。
良く寝る為にもランニングで汗を流す習慣を持っていると驚くほどスッキリするので
まず、外を歩くことから始めてみる事を全力でおススメします!!


まとめ:ランニングに「意味」を与えるのは、あなた自身
ここまで、僕がランニングを通して見つけ出した「意味」について語ってきました。
しかし、これはあくまで僕個人の答えです。
ランニングは、それ自体に意味があるわけではありません。
それは、あなた自身と向き合い、あなただけの答えを見つけるための、ただの「きっかけ」であり「舞台」に過ぎないのです。
道は、あなたに答えを教えてはくれません。
道は、あなたがあなた自身の答えを見つけるための、最高の「時間」と「空間」を与えてくれるだけです。
ランニングに意味を与えるのは、他の誰でもない、あなた自身です。
この記事が、あなたが走り出し、あなただけの「意味」を見つける、きっかけになれば幸いです。


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